



「FUTURE GATEWAY 1周年イベント」&「サバンナピッチ」をKDDI research atelierで開催
未来のライフスタイルの一般化を目指す共創イニシアチブとして2021年8月に発足した「FUTURE GATEWAY 」。
この1年で、多くのコミュニティメンバーの参画とたくさんのライフスタイルの提案があり、数々のプロジェクトが産声を上げました。
そして、「GOMISUTEBA」や「monolog」、「クライマタリアン」、「Z FOOD PROJECT」などのプロジェクトは、対外イベントにも出展し、一般公開も果たすことができました。
この1年を総括する意味も含め、2022年12月19日に「FUTURE GATEWAY1周年イベント」と「サバンナピッチ」が同時開催されました。

もっとリファレンスを示せる存在に
この日は、「サバンナピッチ」と「FUTURE GATEWAY1周年イベント」に加え、定期的に開催している「水飲みアワー」もお昼から実施されました。
「水飲みアワー」は、コミュニティメンバーが自由に集まり、ざっくばらんな意見交換やライフスタイルの近況などをラフに語り合う“オアシスタイム”。「水飲みアワー」の名の通り、飲食しながらの参加もOKの自由な場となっています。
この日は初のオフライン開催。さまざまな年代のメンバーが集まり、お互いのライフスタイルの気づきを共有するなど、闊達なコミュニケーションが交わされました。
そして、夕方には、毎月定例のプロジェクト提案会「サバンナピッチ」がスタート。今回は「1周年イベント」と併催ということもあり、いつも以上にオフラインでの参加がありました。
まずはアイスブレイクとして、参加者同士による自己紹介が行われ、場がほぐれます。
その後、新たなプロジェクトの提案もあり、革新的なプレゼンや活発な意見交換とともに「サバンナピッチ」は今月も熱気を帯びました。
「サバンナピッチ」が終わると、会はいよいよ「FUTURE GATEWAY1周年イベント」に移ります。
同イベントでは、「クライマタリアン」の考えに基づいたプラントベースの代替肉を使用した料理や「Z FOOD PROJECT」として3D FOOD PRINTERで造形された菓子なども供され、場はより賑やかに。
オープニングでは、KDDI総合研究所副所長・木村寛明より「2023年からは、新しいライフスタイルのリファレンスをFUTURE GATEWAYとしてもっと示していきたい。もっとオープンで、もっと実生活に近いイニシアチブとして、FUTURE GATEWAYの活動をこれまで以上に可視化していきたい。『FUTURE GATEWAYがやっていることっていつも面白い』、そして後々、生活者に『このライフスタイルはFUTURE GATEWAYが提唱していた』と思われるような存在になっていきたい。そういう“歴史”を作るようなことを共に進めていきたい」と力強い挨拶がありました。
これを受けて、FUTURE GATEWAYを牽引する一人でありt'runnerである加藤翼さんも「いまここに集まっているアイデアが、次の10年、20年先のライフスタイルの起点になっているような、そんな場を目指していきたい。そこに向けて、この周年を機に各取り組みのアップデートをしていければ」と、展望を語りました。

思い出を“複雑なまま”記憶するということ
続けて、「所有からの解放」をコンセプトに掲げ、適切にモノを手放せる社会の実現を目指すプロジェクト「monolog」から、この日だけのスペシャルなコンテンツが。
未来の“手放す”を考える「monolog」のアプローチのひとつとして、ドキュメンタリーアクターのtsu-tsuさんによるドキュメンタリーアクティングの実演がありました。
この日tsu-tsuさんが披露したのは、数年前に交通事故で亡くなった友人との会話を当時の録音をもとに再現するという作品。
生前の友人との他愛ない会話を数時間録音していたtsu-tsuさんは、その録音をもとに、亡き友人を演じ、自身と故人との記憶をなぞります。
この作品が出来た経緯やドキュメンタリーアクティングを始めたきっかけについて、「亡くなった友人の住んでいたシェアハウスで葬儀を行ったとき、みんな『笑って送り出したほうが彼も喜ぶよ』と言っていて、その日は飲んで騒いでという感じだった。でも、あんまりそれをやりすぎると、彼の気弱だった一面とか、『好きなことやろうぜ』と言いつつ、けっきょく会社員になって『つまんねえ』って言ってる姿とかがなくなっちゃうな、と思った。なるべく彼を“複雑なまま”憶えておくにはどうしたらいいんだろうと思ったときに、(自分が)アクターをやっていたこともあり『彼を演じよう』と思い立ち、最初のドキュメンタリーアクティングとしてこの作品をつくった」と語ったtsu-tsuさん。
また、「monologとの“接続”という意味では、人は大切なはずの思い出をなぜ忘れてしまうのか。それを、シンプルな形にあえてすることなく、いかにして憶えておくことができるか。それは僕自身常に考えていることだったので、そういった部分で何かお手伝いできることがあるかな、と思った」と、この日の参加意図についても触れました。
その後、亡き友人とtsu-tsuさんとの会話もとにしたドキュメンタリーアクティングが実演され、参加者たちは固唾を呑みながら耳を傾けました。
“言葉”といういわば無形のものを自分の身体に記憶させていくその手法は、人々がモノを手放す際に直面する不可逆的な恐怖を取り除く「monolog」というプロジェクトの意義を改めて考えさせられるものとなりました。

各プロジェクト活気を帯びたまま次なるフェーズへ
その後は親睦会も兼ねて、会場内に設置された「monolog」「人生200年」「Z FOOD PROJECT 」「クライマタリアン」のブースにて、各プロジェクトが提案するライフスタイルを参加者が自由に“体験”する時間となりました。
tsu-tsuさんへの質疑応答やそれぞれの“捨てられないモノ”を共有し合った「monolog」。2022年で最も体感時間が長く感じた出来事をアンケートし、人生を200年かのように感じるための体感時間を延ばす行動について考えた「人生200年」。3D FOOD PRINTERのデモンストレーションに沸いた「Z FOOD PROJECT」。振る舞われたケータリングメニューとともに、気候変動に配慮した新しい食のスタイルを拡めた「クライマタリアン」と、各ブース賑わいを見せ、FUTURE GATEWAY1周年イベントは活況のままお開きの時間に。
最後に、『t'runnerとしてこれからも走っていきましょう』という意味も込めて、足元のお供に」という加藤翼さんの言葉とともに、「GOMISUTEBA」プロジェクトの一環として、廃棄される糸をアップサイクルして作られた靴下が参加者全員に渡されました。
FUTURE GATEWAYの次なるフェーズに向け、メンバーたちの機運も高まった一夜。
2023年も、未来を待たずに疾走するFUTURE GATEWAYの活動に是非ご注目ください。

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